【前世療法56】*頼れない甘えられない*神や仏・高次の存在に違和感を感じる*
【ご相談内容】
- 人と壁を作ってしまう
- 人に頼ることができない
- 神仏や高次の存在に違和感を感じる
- 人や見えない存在との間にベールがある気がする
【セッションメニュー】
- 前世療法(90分)
Tさんは、このセッション内容をブログに書いてくださいました。
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セラピスト目線から、Tさんの前世や思考パターンなどを書いてみるのも面白そうですね! ということになり、今回は「前世療法をクライアント様側からと、セラピスト側から考察する」ブログをしたためていこうと思います。
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Tさんは、
「自分は人に頼ることや甘えることがあまり好きじゃないから、相談もあまりしません。でも本当は頼りたいんじゃないかな?と思う部分もあります。でも外のものを受け入れられないというか、外にあるものへの依存が嫌なんです。特に神様とか天使とか…。あとは、祈りも好きではありません」
と、時折涙を流しながら話してくださいました。
私も同じような感覚がありますので、お気持ちがよくわかります。
さて、Tさんのこの感覚の原因はなんなのでしょうか?
Tさんの深いところにある思いを受け取るべく、前世の旅へと向かいました。
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お堂、池、縁側のある古いお寺は、山の中にひっそりと建っています。
草履を履いた50代~60代のお坊さんの姿の前世のTさんは、静寂でありながら、深いところに悲しみと怒りを抱えていました。
なぜ悲しみや怒りを抱えているのかといえば、それは前世のTさんがまだ若い頃のこと、あるお寺(高野山)で修行をしていた頃にさかのぼります。
幼い頃から貧しい生活をしていた彼は、神仏はもちろん、困っている人たちのことをいちばんに考え、よい世界になるようにと、毎日修行に励んでいました。
その寺の中に、太ったある高僧がいました。
その高僧は寺に集まるお布施で私腹を肥やし、豪華な金色の袈裟を身に付け、権力だけはある僧侶です。
立場や名誉を悪用し、自分の都合のいいように生きている名前だけは立派な僧侶は、彼の目指すべき世界には住んでいません。
お金と立場にしか興味がなく、ろくにお経をあげることもできない…。
ある日のこと…その僧侶は、懸命に修行する彼をこう責め立て、追い出そうとします。
「本当のことを言うな」
彼は思います。
「なんと、腹立たしい!ご寄附をし集まる人たちの気持ちを欺いている。お金など必要ではないのだ。そんなことをせずとも人は救われるのだ。この現状を伝えなければ!」
そして、宿坊に来ていた方たちにこの現状を話しました。そこから上の方たちへ伝わり、僧侶の悪事は広まっていきましたが、彼は結局権力には逆らえず、寺からいよいよ追い出されることになりました。
「正しいことを言っているのに、私は常に貧しい人たちの味方でいるのに…なぜ、なぜ助けてもらえないのか! 欲情に溺れる僧侶が変わらず大きい顔をし続けている。私は自分の事なんぞ後回しにし、懸命に修行を続け、人々や世の中の幸せを祈っているというのに、なぜ…なぜ神はあの僧侶をやっつけないのか!」
彼の悲しみの矢は怒りへと変わり、いつしかその矛先が神へと向かいました。
「神仏など頼りにできない。自分しか信じてはいけないのだ。正しいことをしていれば助けてもらえると思い込んでいた。だが神・仏などに頼らず、私が…私が勇気を出して戦わねば。自分しか信じてはならぬ。誰も味方になどなってはくれないのだから」
彼はこうして、自分だけを信じる世界を歩むことを選びました。
心の中に残る「悲しみと怒り」を静寂に包み、その後山の中でひっそりと亡くなっていきました。
誰にも何にも頼ることなどせず生きることは、どんなに寂しくつらかったことでしょう…。
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さて、ここで疑問に思う事は…
彼は、どうしてそのような理不尽な体験をする必要があったか?ということです。
「南無阿弥陀仏と唱えれば、阿弥陀様が救ってくださる、往生へと導いてくださる」
という思想を用いる宗派もありますが、自力では見出せぬ光を仏様の教えに見出すことを「法灯明」といいます。
彼は「法灯明」ではなく、「自灯明」の道を選びました。
それは「自分を頼りに生きなさい」という教えです。
他を頼りにすることなく、自分を灯明の明かりとして進み、正しい法を灯明の明かりとして進みなさい、という事です。
さて、彼の“正しい法”、”灯明”はどのようなものなのでしょうか?
目にした間違った現実を人々に話すことでしょうか?
権力に負けず戦うことでしょうか?
貧しい人々を救うために修行をすることでしょうか?
「正しい法を灯明の明かりとして」…
彼の「正しい」は一体なんでしょうか?
そこにTさんの気づくべきポイントがあるのかもしれません。
そのために、どうしてこのような思いに至ったのか?
その原因となる別の前世へと誘導いたしました。
長くなりましたので、続きは次回に…!
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