③★現世の子供は、前世では憎むべき敵兵だった★なぜ今世で子供として生まれてきたのか?★
「そんなお前に、言われたくない」
「なんで、お前なんかに」
そう、吐き捨てるように話していたのは…
前回の続きです
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鉄のヘルメットのようなものを被り、
その頂点からは、細い糸を束ねたものが、フワリとなびいていました。
それは微かに赤味が残っていましたが、陽に焼け色あせていました。
体には鎧のようなものを身に付け、手には武器のようなものを持っています。
そこにも陽に焼けたタッセルがついていました。
20代の私は馬に乗り、広大な草原にいました。
ここへは、何度も来ている感じがします。
そして周りを見渡すと、
まさに戦闘がスタートするところ。
お互いが馬に乗り、100人近くの兵が縦横に並んでいます。
私は前から3列目にいて、こう思っています。
「あれが、噂の三人か」
敵兵の中心に、策士と言われる3人がいて、
その中の一人が現世の長男、そして次男もいました。
この戦いは領地をめぐるもので、奪還を胸に私は奮い立っていました。
その後、たくさんの兵士が死に、一旦休戦に入りました。
(休戦、実戦を繰り返していたようでした)
私は家に帰りました。
小さな家に、妻(現世の夫)と小さな娘がいました。
私の心はざわついていました。
怒りなのか?
悲しみなのか?
怖れなのか?
わかりませんでしたが、
胸のざわめきを抑えるためにだけ、自分の時間を使っていました。
妻はそんな私を気遣っていましたが、私は子供の存在さえ気づかないほど、ただひたすらに自分のざわめきを落ち着かすことだけに、集中していました。
そんなある日、敵兵が村を襲い、私達はみな殺されました。
「あの三人」はその襲撃を、ただ離れたところから見ていました。
どうやら、彼らが企てたことだったようです。
死に逝く私は、怒りに包まれていました。
「それ」だけは、やってはいけないことだっただからです。
「それ」というのは、お互いの住処へ入り、襲撃することです。
私達には協定がありました。
戦いをする場所があり、代々、そこで正々堂々と戦うという。
けれど、彼らは私達の住処とする村へ足を踏み入れただけでなく、襲撃したのです。
許されない行為でした。
私は、そのやり方に対し、悔しくて涙が止まりませんでした。
けれどなぜ私は、
その作戦を企てた敵兵を
今世で、子供としたのでしょうか?
そこには、大きな目的があったようです。
続きはまた次回★
お読みいただきありがとうございました★
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